GESHEM INDUSTRIAL COMPUTING GUIDE
Wi-Fi・Bluetooth搭載産業機器の技適確認:型番・無線モジュール・表示を確認する
想定読者と結論
対象は、Wi-Fi、Bluetooth、セルラー、RFID等を搭載する産業用PCや端末を日本で販売・使用する設計、調達、品質保証担当者である。
結論は、無線モジュールの番号だけを確認して終わらせないことだ。技術基準適合証明または工事設計認証の対象、名義、型式、周波数、空中線電力を公開情報で照合し、実際のアンテナ、実装、無線パラメーター、ファームウェアが認証工事設計の範囲内かを確認する。
要件入力
- 使用する無線方式、周波数帯、国・地域、運用場所
- モジュールの型式、ハードウェア版、認証番号
- アンテナの型式、利得、給電線、設置位置、筐体との関係
- 送信出力、帯域幅、チャネル、DFS/TPC等の設定
- ファームウェア、ドライバー、地域コード、更新方法
- 最終製品での表示、説明書、販売名、変更管理
証拠を層ごとに照合する
| 層 | 確認内容 | 典型的な誤り |
|---|---|---|
| 法的対象 | 特定無線設備の種別 | PC全体が直接認証されたと表現する |
| 認証記録 | 番号、取得者、証明機関、型式 | 番号だけを別型式へ流用する |
| RF設計 | 周波数、出力、アンテナ | 任意アンテナが使えるとみなす |
| ソフト | 地域設定、チャネル、出力制御 | 任意ファームウェアが範囲内とみなす |
| 最終製品 | 組込状態、表示、説明書 | モジュール表示を完成品全体の認証と呼ぶ |
判断の手順
- モジュールまたは無線設備の完全な認証番号と正確な型式を取得する。
- 総務省の公開検索で、取得者、型式・名称、無線設備の種別、周波数、空中線電力等を照合する。
- 採用アンテナ、利得、ケーブル、位置、筐体、送信設定を認証工事設計の資料と比較する。
- ファームウェア更新が周波数、出力、変調、チャネル、DFS/TPC等へ影響するかを評価する。
- 最終製品への表示方法、説明書、出荷検査、変更時の再確認を定義する。
受入条件と限界
- 番号と型式を公開検索で再現できる
- 実装アンテナと認証範囲の対応資料がある
- 地域コードと無線設定を量産で固定・検査できる
- 最終製品の表示と説明書が承認されている
- モジュール、アンテナ、ファームウェア変更を追跡できる
電波法上、技術基準適合証明等を行うのは登録証明機関であり、「総務省がこのPC全体を直接認証した」とは表現しない。また、組込モジュールの表示を最終製品に示せる場合があっても、任意のアンテナや任意の無線設定を自動的に覆うものではない。
本稿は法的助言ではない。適用は構成、無線方式、実装、輸入・販売・使用形態、最新法令により異なるため、登録証明機関または電波法に精通した専門家へ確認する。
FAQ
モジュールに技適マークがあれば完成品の確認は不要ですか
不要とは言えない。番号、型式、アンテナ、設定、表示、実装が認証工事設計の範囲にあるかを確認する。
ファームウェア更新は必ず認証を無効にしますか
必ずではない。一方、周波数、出力、変調、チャネル等を変える更新は影響し得るため、変更内容ごとに判断する。
海外認証は日本の技適の代わりになりますか
代替とはみなさない。日本の電波法に基づく番号と適用範囲を確認する。
出典
- e-Gov 法令検索「電波法」
- e-Gov 法令検索「特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則」
- e-Gov APIカタログ「技術基準適合証明等を受けた機器の検索 Web-API」
- 総務省「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」
次のアクション
候補機の無線機能ごとに、認証番号、型式、アンテナ、ファームウェア、地域設定、表示の6項目を埋め、未確認のまま量産BOMへ入れない。